2009年04月15日

自動車絶望工場

自動車絶望工場前から気になっていたので買ってみました。鎌田 慧著の「自動車絶望工場
ボクも工場の仕事は結構した。ミシンのモーター組立、辞書の製本。それにソフト屋ですが、T社F工場に10年近く常駐してたので、ヘルメットから安全靴までフル装備の作業服を着て重電の作業者に混ざって『ベルが鳴れば食堂に駆け込み、昼飯さえ流れ作業(定番は塩分たっぷりのうどんとそばのW麺)』は当たり前だったので、この本を読んで特に驚くことはありませんでした。工場なんて業種に限らず同じようなものだし、ベルト作業でなくてもコンソールの前で倒れたり、休日も管理されたりで自動車工場もソフト屋も70〜80年代の過酷さは大して変わらないと思う。そして、この中で書かれていた、
「労働者は機械ですらない。機械的な動きを強いられた人間であり、機械より安くて取り換えが簡単な部品であり、もっと簡単にいえば使い捨てられる電池なのだ」は、製造現場では当時も今も変わらないと思います。
著作は1972年から半年間トヨタの季節工をしてのルポですが、ボクが初めて所有したクルマは1976年製の中古のカローラ30でした。カローラ至上、最も生産台数が多い30シリーズの製造現場はこの本以上の過酷さだったと思うと、今となっては複雑な思いでこのクルマを思い出します。 #鎌田慧さんの「派遣法を解体せよ!」を聞いてくれ。

投稿者 ami : 23:59 | Permalink

2007年07月12日

信愛書店

信愛書店ある雑誌を買おうと思い、いくつかの書店を探したが置いて無かった。
「あまりにマイナー誌だから無理もないか」と版元サイトを訪れると取扱い書店一覧が載っていたので帰りに寄れそうな書店を探す。すると深夜0時までやっているところがあるのでさっそく遅い時間に行ってみる。西荻の「信愛書店」である。
どんな書店かは「知る人ぞ知る」という有名店で、お目当ての雑誌も奥の某コーナーにちゃんと置いてあり即購入です。買いに行って直ぐ見つかるなんて、さすが品揃えと棚管理が出来てる信愛書店です。ちなみにこの雑誌は郊外大型店のバイト君じゃ知らないだろうから他の店では聞いたり注文する気も無かった。それに「店長〜 サ○○ンって置いてますかー」なんて店内で叫ばれたらカッコ悪すぎる(^_^;

投稿者 ami : 23:00 | Permalink

2005年11月09日

「ポルシェ911の誘惑」クルマ考

ポルシェ911の誘惑クルマを乗り換えようと思ってる訳でもないし、911が欲しいという訳でもない。久しぶりに昼間の快晴ドライブに出かけて、たくさんの変わったクルマを見たせいもあるかも知れない。
久しぶりに押入れから引っ張り出したこの本はクルマ好きのミステリー作家である島田荘司さんが80年代後半「日本版カーアンドドライバー」誌に数年間連載していたフロントデザインというエッセイをまとめたものです。タイトルからこの本を911について書かれたものやミステリーと勘違いした人も多かったようですが、それはカードラの連載を知らない世代なのかもしれない。もちろん愛車911の自慢話も書いて無いし、それに911の解説本だったら島田荘司さん作でもきっと買わなかったな(笑)

主な内容はというと当時、既にカードラで読んでしまっているけど、著者が各国のクルマやそのクルマ事情を主観を交えて書いたもの。20年も前の話は現在と合わないところもあるが、少しでも当時のクルマの名前と形を知ってれば十分楽しめる内容である。また、「タクシーへの提言」など当時から決して進歩していない都内のクルマ事情は今でも共感できるし、クルマに興味が無くても読み物として面白い。トヨタがGMを抜いて利益世界一になった今、著者はどう思うか聞いてみたい。
「ポルシェ911の誘惑」 1989年講談社 ¥1,000- ISBN4-06-204180-4
1948年広島県出身 武蔵野美術大学卒「名探偵・御手洗潔シリーズ」は著名

恐らく、「クルマは良くもなったが、入れ物だけで中身は旧態依然で何も変わっていないじゃないか」と言うと思う。さてと、この本を今さら読み返して思ったことは、各国のクルマ事情も面白いが「ドクター・ポルシェ小物語」というポルシェ博士の少し長い話にある。
ダィムラーのエンジニアで成功したポルシェは小型高性能車開発を反対されダィムラーを辞める。そこで...(略) さらにはクアトロを作ったAUDIの統率者・VWグループの元総帥はポルシェの孫だったりもする。
という話で、そのためMercedes,VW,AUDIとドイツ自動車メーカーはポルシェと血縁関係にあり、今でもドイツ車はポルシェの設計思想の延長上にあるのかもしれない。それは何となく江戸幕府や天皇家に通じるものがあり、だから日本人は無意識にもドイツ車を受け入れ易いのかもしれない。

PoloやLupoのシンプルなプレスは手作り感があって日本車同クラスより親しみやすいし、所有感もあると思う。また今でも街で見掛けるVWビートルやTypeIIバス、カルマン・ギアなどは目で追うほどにずっと見ていたい。それらはポルシェ直系という凄いクルマ達なのに全然冷たくなく、逆に微笑ましく見えてしまうのはなぜだろうと不思議に思う。先日見かけたMGミジェットやルノー4もそんな気がする。残念ながら我がGMサターンはそんな風に名車入りはしそうもない... (^_^;

著者も本の中で言ってるが、下取り査定額を考えながら勤勉なセールスマンに脅迫され国産車を定期的に乗り替え続けるのは不健康だ。92年式マークIIが好きでずっと乗っていたくてもセールスマンは黙っていないし、ピカピカに磨いてあっても周りは「なぜ新型にしないのか」とうるさいだろう。国産車は最新か極端に古くないと肩身が狭いのだ。しかし輸入車に乗ってればこんなお節介もなく、どんなボロでも「きっと好きで乗ってるか、変わり者だ」と思って見てくれる。そもそも外車は形が大きく変わるフルチェンジが少ないので、2〜3世代前でも気が付かれないことが多いからだろう。
何だか長くなってしまったけど、著者がミステリーのベストセラー作家になったのもこれらクルマ話と無縁とは思えない。

ポルシェ911の誘惑 −目次−
ポルシェ911の誘惑
ナイン・イレブンの肖像
インドネシアの印象
スペースシャトルの話
マカオで会ったジャッキー・チェン
上海の印象
ロンドンにて
日本人の伝統的厭車思想
メイドンヘッドのドライブ
ロンドン気質
ブリキのアメリカ車
イギリスの国民車MG
ベルリンの印象
ル・マンのポルシェが教えるもの
Tバールーフはオープンカーか
アウディ体験
シートベルト着用規制にみる、ホステス体制の予感
ドクター・ポルシェ小物語
アウトバーン
Be-1とは何か
ジュネーブ・モーターショウにて
モナコの甘い香り
一千馬力のサーカス
疾走する乗車民族、日本人
都市が産み落とすもの
スリーポインテッドスターの予言
切り捨てられた民、有鉛仕様車
日本縦貫道にみる、高速移動のお値段
高速道路の速度制限
走る家
東京モーターショウ
87年のF1を終えて
パリダカ観戦ツアー御招待・論文募集、の審査員
漆の高級性
プロポーションにハンディを負う者
F1開幕の陰に
頂上の孤独
アフリカの追想
ベストセラーの日本的構造
F1の歴史とレギュレーション
ブダペストにて
88年F1、終盤の攻防
日本車を手品師にするもの
タクシーへの提言
後書き
 

投稿者 ami : 02:55 | Permalink

2005年06月19日

ケロロランド vol.1

6月15日、月間少年エース増刊「ケロロランド vol.1」が、めでたく刊行された。
ケロロランド vol.1特別付録として「ケロッチ腕時計」「カンタン工作ケロロバス」「かき下ろしケロロポスター」が付いて、なんと580円のお買い得! さらには1,700円でオリジナル「5大お風呂セット」がもれなく買える。付録の腕時計は文字盤が回ってしまったりゴミが入っていたりで直ぐに分解修理したけど可愛いったら!

しかしケロロ軍曹のTVシリーズは初回から見ているけど、近年希にみる傑作!遅く起きた土曜の朝がテーマソングと相まって爆笑なインパクトがあったけど、金曜夕方になってから見逃すことが多くなってしまったのが残念。

投稿者 ami : 02:01 | Permalink